アルゼンチンサッカー協会会長と日本サッカー協会会長との会話
公開日:
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最終更新日:2019/01/03
旧スポナビ・ワンツー通し 日本サッカー協会, アルゼンチンサッカー協会, 南米選手権, 吉本新喜劇, 関西弁
今まであまり詳しいことは述べてこなかったが、我々「読裏グループ」は、世界にその情報網を張り巡らせている。ある人が聞けば「驚いた」り、ある人が見れば「おののいた」りする、秘話とも言えるこの手の情報が私の手元には毎日何百という単位で入ってくるのだ。
そこで今日はそんな中から、今回注目のニュースである「日本代表南米選手権出場へ再検討」の裏側にあったある事実をお伝えしようと思う。
これは我々グループの特派員、ウーラ・ヨミック氏がその場に偶然に居合わせ、見届けた光景を忠実に再現したものである。
場所はブエノスアイレスのホテルロビーのオープンテラス。一人は知る人ぞ知る南米サッカー連盟の雄、アルゼンチンサッカー協会の会長。そしてもう一人は日本サッカー協会の会長らしき人物だったらしい。それではその会話を再現しよう。
アルゼンチンサッカー協会会長(以下 ア)「いやいやいや・・・えらいまぁ遠いところから大変でしたなぁ~、今回は。わざわざ来てもろて恐縮ですわ!さ!まずは何か頼みましょ。酒がよろしいでっか?」
日本サッカー協会会長(以下 日)「いえ。仕事中ですから。どうぞお気づかいなく」
ア) 「ほうでっか?ほんならまぁ、コーヒーでも頼みまひょ。どうです?冬からいきなり夏に来はったら、身体に堪えまっしゃろ?何やったら「冷コー」にしまっか?」
日) 「本当に今回は大変申し訳なく思っております。ご迷惑をお掛けすることになってしまって」
ア) 「まぁまぁ。。。そんな堅苦しい挨拶は抜きにして、楽にしてくださいな!さぁ!」
日) 「有難うございます。しかし、まずは大会出場辞退のご報告とお詫びをせねば」
ア) 「さすが日本の方は違いまんなぁ~。そらどこぞの国なんかは契約書をテレックスで送りつけてくるだけで、はい終わり!ですわ。それに引きかえ、やっぱり日本のお方はこうやって挨拶に来られる。私も今回はええ勉強させてもらってま」
日) 「恐縮です。そう言っていただければ来たかいがありました。是非また機会があればご招待ください」
ア) 「その義理堅さ。その辺りがワテが日本を大好きになる理由なんですわ。国民性なんやろねぇ~、いや、これはもう人間性でんな。人間の気持ちですわ。おい!皆もそう思うやろ?」
一同) 「へい!」
日) 「(な・・何なんだ?この連中は・・・?)」
ア) 「ああ。すんまへんなぁ~。えらい無粋な連中が後ろにズラリと並んで。ほれ、まぁ、ワテもこんな身分でっしゃろ?何があるか解らんから・・・って、ボデーガードっちゅうやつでっか?そういうのがワテの側を離れまへんのや。勘弁したってください。でもワテも昔のように何の気兼ねなく独りで街を歩けた時代が懐かしいですわ」
日) 「いえ・・・(ボディーガード?)」
ア) 「しかしまぁ、今回は大変でしたなぁ~。えらい突然の事で」
日) 「ええ。まさかの事で我々もまだ気持ちの整理がついていないのが実情です。ただこういうことは早めにご連絡しないと多くの方にご迷惑が掛かりますから」
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ア) 「そらそうですな~。ただ、そのどう言うんでっしゃろ。こう言ってはなんですが、こんな滅多にない機会をこうやって逃すっちゅうのも残念な話ですなぁ~」
日) 「おっしゃる通りです。我々も本当に参加したかった。何と言っても伝統ある「南米選手権」に出場できる機会なんてそうそうありませんから」
ア) 「そうでっしゃろ?そらそうですわ。そらヤポネはんが来るっちゅうんで、アルゼンチンの子ども達も、そらえらい楽しみにしてましてなぁ~。不肖ワテもそれには色々と尽力した自負もありますもんで、ワテ自身もそらえらいショックですわ」
日) 「申し訳ありません。としか言いようがないです」
ア) 「まぁ、謝られてもワテがどうこう出来るもんではないでっけど、ただ、どう言うたらええんか、ワテもヤポネのアミーゴや同郷のアミーゴに固い約束してしもた手前、その事が気がかりでしてなぁ~」
日) 「と・・・申しますと?」
ア) 「まぁ、わざわざこうやって地球の裏側までやって来られたお人やさかい、正直にお話ししますと、そらお宅らを招待するのに、それ相応の努力を積み重ねてきましたんや。あ!いや!誤解せんといておくれやっしゃ!何も恩着せがましいことを言うつもりはあらしまへん。ただ、何年も掛けて色んな人に頭下げてここまで来たのに、それが残念で残念で」
日) 「・・・・。例えばキャンセル料とかのお支払いとかの話でしょうか?」
ア) 「し!失礼なこと!言うたらあきまへんで!ワテがそんな事をいつ言いました?そんなんどうでもええんや!ワテが日本代表を南米選手権に招待するために、どんだけの金を使ったとか、どんだけの工作をしたとか、そんなことワテが一回でも言いましたか?え?」
日) 「あ・・い・・・いえ。そんなことは・・・」
ア) 「なぁ!ワシ、金の事一回でも言うたか?言うてへんな?」
一同 「へい!」
日) 「(な・・・何なんだ?この連中は・・・)」
ア) 「そんな事を荒立てるつもりはあらしまへん。ヤポネの「○通」のアミーゴや「T○局」のアミーゴ、それに旅行代理店のアミーゴだっていろいろと助けてくれた・・・。皆でこの大会を盛り上げよう!と、今まで一生懸命頑張った、ただそういう話をしてるだけなんや!なぁ、そうやな?」
一同 「へい!」
ア) 「そんな苦労が「出場辞退」なんていうことで水泡に帰すっちゅうのはどうなんやろ?あまりにも水臭いというか、人情味がないというか、アミーゴとして、人として、ワテはどうかと思うなぁ~」
日) 「ただ、状況をご説明すると、大会の7月には今回休止したリーグ戦の5節分を消化しなくては・・・」
ア) 「心配あらしまへん!そういう事はワテみたいにちょっと人生長く経験している男から見たら小さいこっちゃ!リーグの運営なんて臨機応変に替えていったらよろし!」
日) 「はぁ・・・しかし・・・」
ア) 「ワテはなぁ~。今回の一件でより、ヤポネとアルヘンティーナとの友情が深まると信じてますのや。今大会にヤポネが来てくれて、南米の皆がヤポネとの友情を確かめ合う。もちろん大会のキャッチフレーズは【南米は日本の皆と共にある】や!」
日) 「本当にそう言っていただくのは有難い話です」
ア) 「南米の人間でワテほど日本贔屓はおらへんのとちゃうかなぁ~。ワテの家はそらもう日本製ばっかりなんやで?もちろん車やろう?パソコン、テレビ、ステレオ、全部日本製ですわ。それに、昔からCATVで日本の番組も見てましてな。『吉本新喜劇』とか『ミナミの帝王』とかの昔からのファンですねん!」
日) 「どうりで日本語がお上手で・・・」
ア) 「え?そんなお世辞言うても何もでまへんで!いや~でもそう言ってもらえたら嬉しいなぁ~。そうそう、これ詰まらんもんやけど、ワテのヤポネコレクションの一つの日本製の金時計、何ならあんさんに差し上げまっさ!」
日) (それも含めて、全部キックバックじゃねぇのか?)」
ア) 「え?キックオフ!?そらまた気の早い!そうでっか、考え直してくれまっか!いや~、やっぱり頭のええ人は話が早いわ!人生生きる上でこういうお人を見習わなアカンで!ええか?」
一同) 「へい!」
日) 「い・・・いや、そんなことはまだ・・・何も。それに、代表を組むとなると欧州組の参戦が必須ですが、招待国には召集権がなくて」
ア) 「ワテを誰やと思てますんや?え?ブラッターに話つけたらええんやろ?それともあのプラティニの若造の方が話が早いんか?2人にはどんだけええ酒贈ってると思ってるねん!ワテの力をあんまり舐めてもろたら困りまっせ!」
日) 「いや・・・そんな・・・」
ア) 「とにかくや!ワテが最後のひと稼ぎにと思て、あんさんらを招待したんや!ワテの面子も考えてもらわんとアカン!ワテかてボランティアでやってるわけやないんや!「ヤポネってアジアやないか?何でそんな国を南米選手権に招待せんとアカンねん!」ってゴネた連中を無理やり黙らして大会にこぎつけたんや!コロンビア?ふざけたらアカン!あんな国招待してどんだけの金になるねん!?え?そやろ!?米国?あんな傲慢なビジネスカントリーにワテのシマを荒らされてたまるかい!ちゃうか?「任せとけって!ヘタレのヤポネでも金だけは持ってきよんねん!」そうやって反対派を黙らせたんや!TV局にも放映料ふっかけて、カンバンスポンサーも○通がちゃんと話つけて、何もかも準備万端やったんや!それを寸前でドタキャンして只で済むと思てるんか?え?」
日) 「・・・・」
ア) 「なぁ、そやな?」
一同 「へい!」
ア) 「ワテの言うこと間違うてるか?」
一同 「いえ!間違ってないっす!」
ア) 「今回の南米選手権は「日本のための南米選手権」にするんや!そやな?皆んな!」
一同 「へい!」
ア) 「だからヤポネ、来て欲しいよな?」
一同 「来て欲しいっす!」
ア) 「だからヤポネ、来んとアカンよな?」
一同 「アカンっす!」
ア) 「まぁ、そういうことですわ。うちの若い連中もこうやって下げ慣れてない頭を下げてお願いしてるんやから、もう一回考え直してもらってもバチは当たらんのやないかなぁ~。おい!もう一回お願いせんかい!」
一同 「大会に来てください!っす!よろしくっす~!」
ア) 「ま、その辺よう考えて返事くれまっか?ほれ!客人がお帰りや!ちゃんとお見送りせんかい!」
一同 「へい!」
日) 「・・・・(ダメだこりゃ・・・しかしあの関西弁、怖すぎる)」
数日後、日本サッカー協会会長は帰国直後の記者会見を開いてこうコメントした。
「日本の大会にしたいと言われた。検討しませんとは言えない」
※この会話は限りなくフィクションに近いノンフィクションのようなフィクションであり、実在する団体及び関係組織とは何ら関係がありませんというような事は聡明なる読者なら充分に御推察できるようなフィクションです。
このネタは、2008年から2018年まで、スポーツナビのブログ「読裏クラブのワンツー通し」にて掲載された中で2011年04月10日にアップされた記事を加筆修正して再掲載したものです。メッチャ旧いネタですので今日現在で読んでも「あ?なに?これ?」てな感じなのですが、スポナビでアップしたネタをとりあえず全ネタこちらに引越しする過程として本日アップしております。どうぞご了承くださいますと同時に、芳香なワインを楽しむごとく、懐かしいネタを存分にお楽しみくださいませ(爆)
※わかり難いですが、コメント欄はこのサイトの広告の下のず~~~っと一番下にあります。ので・・・ヨロシクね!
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