*

バックパスは必要です!

今回は「バックパス」について触れてみたい。

 

みなさんは「バックパス」というものにどのようなイメージを抱いておられるのだろうか?

 

僕の理解では「バックパス」は、おそらく「ジーコ」の時の「ポゼッション至上主義」の流れから生まれた、「だるい試合」「消極的なゲーム運び」「点が入る気がせん」という代名詞として一般用語として使われだしてきたのではないか?と思っています。

 

事実そういう「バックパス」も多く存在したし、「行かんかい!」というタイミングで、「後ろへ折り返す」パスも何本も見てきました。

 

しかし、それを持ってして、「バックパス」=「消極的」という単純構図で物事を語るというのは、いかにも「如何なものか?」感が拭えません。「前へ」のパスが積極的で「後ろへ」のパスが消極的とは、こらまた、乱暴な・・・と思うのが正直なところです。

 

それに加えて「育成段階ではバックパスは出来るだけ使わないように」という風潮があるのも、これまた引っ掛かる。

 

ほんなら、「いつからバックパスしてもええ成熟段階(←この表現もいかにも変だが)」というもんに切り替えるのか?年齢か?カテゴリーか?U15は禁止でU19は解禁か?いや・・・もしかしてU19は禁止でU23が解禁か?いや・・・もしかして・・・ってそんなんどうでもええねんけど、要は、そういうことを考えること自体が日本サッカーの画一化を招いてる証左ではないんかいな?と・・・。そう思うわけですよ。

 

私事で申し訳ないんですが、私が高校生のときなんて、そらもうバックパスなんて暗黙的に禁止でした。「後ろへ落とす」ということは、バックへボールを渡すということで、そんなもんしようもんなら、「前へ蹴っとけぇ~」というコーチの罵倒が飛んできたもんです。

 

でもね、これまた私事で申し訳ないんですが、私が高校のときは、同じ大学のサッカー部が隣で練習していましたもんで、その大学生は平気でバックにボールを預けて展開しているわけですよ。中盤の選手が囲まれても後ろへポーンと戻して、そのボールがまたサイドに展開されて、そのサイドバックが半分フリーな状態で中盤に入ってきて・・・そういうのを繰り返されたときに、どれだけそのバックパスが恨めしかったか。

 

で、その大学生と試合をやると、あっちはバック間でホイホイボールを廻して展開してるのに、こっちゃ、前へ蹴って(前へ突っかかって)ボールを取られていくばかり。必然的にポゼッションは落ちて、ボールを追いかけて、疲労して、スペース空けちゃって、そこを突かれて、崩されて、ズドン!

 

 

<Sponsered Link>



 

で、当然、考えるわけです。高校生だった僕でも。選手として。
「俺らもあんなサッカーしたい」って。「俺らでも出来るはずや!」って。

 

だから、その時コーチに言いました「何で俺らも後ろに廻したらアカンのっすか?」って。

 

そしたらそのコーチ曰く

 

「そんなサッカーは大学になってからやったらええんや!」って。
おいおい・・・。

 

その時に、若かりし「読裏クラブ君」がどれだけ落胆し、どれだけ失望したか・・・想像いただけると思います。

 

サッカーはイマジネーションであり、創造性のスポーツです。ルールはいたってシンプル。何人抜いてもいいし、どれだけボールを持ってもいいし、パスはどこに出してもいい(除くオフサイド)。今ボールを持っている、その選手が、ありとあらゆる選択肢の中から一瞬にして自分の表現を決断し、それを自分の肉体と技術で実行に移す・・・からこそ奥深く、面白いのです。

 

てなわけで、僕は今、ここに、正々堂々と、真正面から、心の底から宣言し、訴えます。

 

「バックパス禁止、絶対反対!」「バックパスを使わないサッカーはソコが浅い!」「バックパスがサッカーに奥行きを与える!」と。

 

・前が詰まってたら後ろに落とすんが当り前やろ?
・前が詰まってるのに、前に突っかかるのは、積極性やなしに、頭が悪い!
・前に行くだけが能やない!
・後ろに引いている連中を誘き出すバックパスはサッカーのもっとも高度な戦術の一つ。
・1-0でラスト5分でラストパス⇒バックラインボールキープ⇒サイドチェンジ⇒・・・はサッカーの最も充実した時間
ここで取ったる!と、囲い込んだポイントの中盤の選手がダイレクトで落としたら(バックパス)どれだけうっとおしいか。
・サッカーは10対10。フィールド間はある意味空いているスペース探し。空いているところを狙うために、一回落とす(バックパス)のは基本中の基本!

 

などなどなど・・・僕のサッカーの基本のそれまた基本に「ボールポゼッション」があり、その「ボールポゼッション」のための基本の基本が「バックパス」なわけですよ。それを奪われてどうして創造性のあるサッカーを表現するのか?

 

突撃サッカーがそんなにお好みか?
玉砕サッカーがそんなにお好きか?
単純明快ならそれでよろしいか?
戦闘的(と見えるだけ)ならそれで満足か?

 

是非是非ご一考願いたい。

 

最後に、私が現役時に、前へ前へ行こうとする下級生によく試合で怒鳴ったセリフを一つ。
「後ろフリーやろ!落とさんかぃ~!ボケェ~~」

おあとがよろしいようで。

 

このネタは、2008年から2018年まで、スポーツナビのブログ「読裏クラブのワンツー通し」にて掲載された中で2008年11月10日にアップされた記事を加筆修正して再掲載したものです。メッチャ旧いネタですので今日現在で読んでも「あ?なに?これ?」てな感じなのですが、スポナビでアップしたネタをとりあえず全ネタこちらに引越しする過程として本日アップしております。どうぞご了承くださいますと同時に、芳香なワインを楽しむごとく、懐かしいネタを存分にお楽しみくださいませ(爆)

 

サイドバナー




関連記事

「チンチン」と「ボコボコ」はどっちが「チンチン」?

サッカーで圧倒的に相手を叩きのめすときに「チンチンにする」という表現があります。「相手をチンチンにし

記事を読む

私が愛した「労働者」第1回目 ジャン・ティガナ

今回新たにシリーズを追加します!追加といっても、今までアップしたエントリーで、シリーズめいたもんは「

記事を読む

シュート練習で枠を外したら罰金100円!?

【お断り】このネタは、2008年から2018年まで、スポーツナビのブログ「読裏クラブのワンツー通し」

記事を読む

サッカー解説者を解説します。

サッカーというスポーツを楽しむ最も一般的な方法は「TV観戦」だろう。   もち

記事を読む

天皇杯で見られる夢

日本サッカー最大のオープン大会、天皇杯。先週の週末から天皇杯が始まりました。と、言っても本当の天皇杯

記事を読む

コパ・アメリカのセレソンのロッカールームでの会話

今まであまり詳しいことは述べてこなかったが、我々「読裏グループ」は、世界にその情報網を張り巡らせてい

記事を読む

あの人は今

旧い方には懐かしい響きかも知れません。ご存知でしょうか?「あの人は今」。日テレが創始のようですが、人

記事を読む

サッカーの死語をアナタはどこまでご存知ですか?

ここに来られる皆さんの中で「インナー・ハーフ」という言葉をご存知の方は何人ぐらいいらっしゃるのでしょ

記事を読む

勢いって何?勢いという名の生き物っているの?

どんなスポーツにも出てくる言葉があります。「勢い」って言葉。   例えば・・・

記事を読む

サッカーにおける旧くて新しい公式です

我々は、一つの出来事を記号で表わすことが多い。ひとつの事象を説明する際に「言葉の羅列」よりもより真実

記事を読む

サイドバナー




Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

サイドバナー




金田正一氏死去。永遠に生きると思ってた人の一人でした。

「かねやん」こと、金田正一さんが亡くなられました。享年86歳。

6得点が入るリーグってどうよ?

「サッカーは得点が少ないから面白くない」   昔

ウレシ、ハズカシ、タノシ、クヤシ。ワールドカップ開催中!の、ラガーマンの気持ちを察します。

ラグビーワールドカップが開催されています。日本代表がアイルランドに大金

ついに消費税10%時代に。消費税と言えば僕はやっぱりこの広告!

とうとう、いよいよ、ついに、本当に、消費税がアップされました。今まで「

視聴率100%!?デサントレディース東海で見た渋野日向子の別の顔

最近、僕がハマっているというか、ネタが上がるとついついクリックしてしま

→もっと見る

  • 2019年10月
    « 9月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
PAGE TOP ↑
シュプリームコピー
supremeコピー
シュプリーム Supreme 通販
シュプリームTシャツ
supremeキャップ
全国共通お食事券
食事券
ジェフグルメカード
ギフト券
商品券