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クラブワールドカップの歴史を知ろう!そうすれば、浦和を応援したくなるよ

公開日: : サッカー

クラブワールドカップ2017がUAEで、12月6日に開幕。総勢7つのクラブが、5つの大陸から選ばれ、真の「世界一のクラブはどこか?」を決する大会・・・と、言うのにはメチャメチャ抵抗がありながらも、それでも2005年からここまで12年間、曲がりなりにもこの大会は続いていて、今年で13年目になります。

 

2004年までは、クラブワールドカップという名称はあったものの、サッカーファンからは「TOYOTA・CUP」として、1981年から23年間、一定の支持を得ていました。だからこの大会は、その「TOYOTA・CUP」をも含めると35年目に突入しています。

 

35年前と言えば、34歳以下の人は生まれていなかったわけで。そう考えると、今大会の主役であろう、クリスティアーノ・ロナウドもまだこの世に存在してなかったわけで、それなりに歴史を感じますね。

 

さて、そんな大会のゲームスケジュールがかなり歪(いびつ)です。大会が始まるのは12月6日で、決勝戦は12月16日。で、たぶん、そのクリスティアーノ・ロナウドがいる欧州王者、レアル・マドリーは大会開幕当時にはまだUAE入りさえしていない可能性が高いです。

 

それはつまり、欧州チャンピオンは、準決勝からの出場になるわけで、その「お相手」を務めるクラブを12月6日から3つのクラブの中で2試合やって決めていきます。ちょうど、ボーリングの「ロビン戦」みたいな感じです。

 

少しわかり難いですが、開幕戦である最初は、オセアニア王者の「オークランド・シティ」対開催国枠でUAEチャンピオンの「アル・ジャジーラ」が対戦。その勝者が、アジア王者の「浦和レッズ」と対戦。で、その勝者となってようやくヨーロッパ王者である「レアル・マドリー」と準決勝で対戦するというのが一方のサイド。

 

もう一つのサイドは、北中米王者の「パチューカ」とアフリカ王者の「ウィダード・カサブランカ」が試合をやって、その勝者が準決勝で、南米王者である「グレミオ」と対戦します。

 

つまり、5(6)大陸の王者同士の決定戦と言うわりには、その組合せはかなり不公平。ヨーロッパと南米は準決勝の出場が保証されていて、その各々の準決勝に進出できるクラブをまるで予選リーグのように事前に試合をさせて決めていこうという試合の段取りになっています。

 

もし、サッカーに不慣れな人や、サッカーを見始めて間もない人が見たら「何?これ、不公平じゃん?」って思うことでしょうね。しかし、ばっと、はうえばー!それは全然不公平ではないのです。もっと言えばこれ、ヨーロッパと南米の王者の方が不公平というか、公平さによる不公平さがモロに出ているようなスケジュール(の、大会)なのですよね。

 

つまり、それは、何でか?っていうと、「サッカーの世界では事実上、ヨーロッパと南米の王者同士が戦って勝てば、即それが世界王者」なのですよ。ちょうど、アメリカのプロ野球の一番を決める大会が「ワールドシリーズ」というようにね。そして、現代のサッカーが商業主義と並走して、巨額のマーケットとどっぷり二人三脚で歩んでいる今日では、もっと言えば「ヨーロッパの王者のクラブが、イコール世界一のクラブである」という。

 

はい、それが世界のサッカーの常識なわけですよ。

 

ここで少し「TOYOTA・CUP」が出来た背景と歴史を解りやすく解説しましょう。実は今回のネタはこっちが本命なのです。これ、知ってるとちょっと明日から自慢できるかもよ?

 

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そもそも、サッカーはイギリス(サッカーの世界ではイングランドと称しますが)で生まれたスポーツで、もちろんサッカーは最も人気のあるスポーツでした。そんな大英帝国が世界を支配すると、当然ながら各地にサッカーが伝播。そこから次々とヨーロッパにサッカーが広まり、各地にプロリーグが発足しました。ドイツ(戦後では西ドイツ)ではブンデスリーガ、イタリアではセリエA(「あー」と呼ぶのが格好ええですひと)、スペインではリーガ・エスパニョーラ。そしてフランスはリーグ・アン。もちろんオランダでも、ベルギーでも、ポルトガルでも各国でプロリーグが生まれていき、活況を呈しました。

 

さて、そうなると、人間の性というか、当然の心理というか、いや、当然の真理というべきか。いわゆる「オラが国のチャンピオンクラブが一番強いのさ!」って自慢する人々、誇りに思うサポーターが絶対に出てきます。ま、そういう狂信的なサポーターに支えられてクラブは成り立ちますからね。

 

そこで、ある日、誰かが(たぶん、UEFAの原型となった組織の中の誰かでしょうが)言い出しました。「それなら一遍、どっちが強いのか、試合をやってみようぜ!」と。交通機関も整備され、お隣りの国やちょっと遠出をすれば遠征できるぐらい交通機関やインフラが整備された戦後、いよいよ「ほんならどこがヨーロッパNO1のクラブか、決めようや!大会」、「各国のリーグ戦のチャンピオンを一堂に集めてナンバーワンを決めようや!大会」、「チャンピオンズ・カップ」が開催されました。これが、今のチャンピオンズリーグの前身にあたります。

 

さて、ヨーロッパがそんな大会を実施している中、その世界でサッカーというものを、強力に、強烈に、生活に取り入れている、一大勢力が地球の裏側に存在していました。それが、王者ブラジルを中心とした「南米」です。

 

南米と言えば、ブラジルだけではなくて、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、チリ、コロンビア、ペルー、ボリビア、エクアドルなどなど。それこそ「国は貧しいけれど、いや、貧しいからこそ、サッカーだけは負けないぜ!」てな連中の塊が南米・・・みたいなもんです。なんせ、経済も豊かでない国でお金持ちになるほとんど唯一の方法は「サッカーが上手くなること」だったわけですからね。

 

1948年頃には、そんな南米で「南米ナンバーワンを決める大会」というものが、いろいろな紆余曲折がありながらも、開催されていきます。これが現在のリベルタドーレス杯、コパ・リベルタドーレスの原型となります。

 

さてさて・・・そうなると・・・はい。そうです。

 

賢明なる読者の方々は容易に想像つくでしょう!「オラが一番のヨーロッパチャンピオン」と「オラが一番の南米チャンピオン」と、どっちが強いのか?という論争が、起きないわけがないということを。

 

ただ当時、言ってもヨーロッパと南米はそれこそ果ての国同士。船で何時間も何十時間も移動しないと相手の国へ行けない時代でした。それともう一つは、治安の問題。それこそ、我が国、我が町、我がクラブの威信を懸けた戦いが繰り広げられるわけですから、ホーム&アウェーでお互いの国に行き来するだけでも大変なのに、そのアウェーでの強烈な洗礼で命を守るのが精いっぱいという状況になるのも珍しくないような状況が続きました。

 

「そこまでして試合したくないし!」「俺、南米の決勝戦行くの、辞退したいし!」なんて選手の声も大きくなり、いろんな問題が噴出してとうとうこの大会は中止となったのです。

 

で、しばらく「ヨーロッパのナンバーワンは、ヨーロッパのナンバーワン。南米のナンバーワンは、南米のナンバーワン。どっちも世界で認められる、それぞれのナンバーワン」という、ちょっと欲求不満の状態がしばらく続いたのです。

 

そこに、ある提案が、しかも、意外な国からあがりました。「うちの国なら、国民のほとんどがサッカーに興味ないんで、スタジアムが殺伐とした戦場になることもないし、距離的にもヨーロッパと南米の真ん中と思おうとすれば、思えんこともないし、どうっすか?ウチでもう一回、一発勝負で、いわゆる中立地であるココで世界ナンバーワンを決める試合をやりませんか?」と。

 

それがあの「TOYOTA・CUP」です。だからこの大会、そもそも、ヨーロッパと南米の一騎打ちの大会だったのですね。

 

それが2004年まで続き、そこから「金の匂いするとこFIFAあり!」と言われて久しいFIFAが、「いやいや、世界ナンバーワンを決めるっちゅう大会やったら、そらちゃんと、アフリカ大陸も、中北米も、アジアも、ちゃんと入れて大会せんとアカンやろ?」なんていうコジツケというか横車を押し通して、大陸間クラブチャンピオン決定戦という名目で「クラブワールドカップ」という大会にして今日に至っているわけです。

 

これで冒頭の「不公平だけれど公平、公平なのは彼らに不公平」という理由が解かってもらえたでしょうか?だから、僕たちアジアのクラブはあのヨーロッパのクラブとガチで試合が出来る権利があるというだけで、大変優遇されたというか、大変「お目こぼし」を頂いているということが言えるわけです。

 

まぁ、それでも。。。権利は権利です。2016年は、そんな権利を使って開催国枠から勝ち上がった鹿島アントラーズが、ヨーロッパチャンピオンのレアル・マドリーを、あと1歩というところまで追いつめた夢の瞬間を生んでくれました。

 

サッカーは番狂わせが起こるスポーツです。こういう大会のルール、レギュレーションをとり続ける以上、いつかどこかで、ヨーロッパと南米以外の大陸のクラブが優勝する年がきっと出てくるでしょう。それが10年後なのか、100年後なのかはわかりませんが、いつかきっとそうなります。そんな「うれし恥ずかし」の世界ナンバーワンという栄誉であっても、他の大陸のクラブにその初の座を奪われるぐらいなら、我々日本人としては是非その座は我々の国のクラブが占めて欲しいですよね。

 

そんなチャンスが2017年にやってきています。そのことを知ったらもう、浦和を応援するしかないですよね!

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