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「トイザらス」と「祇園精舎」

公開日: : 最終更新日:2017/11/18 ビジネス

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす・・・」。その昔学生時代に「平家物語」で習った概念が、まだ印象的に私の心に残っています。

つまり、「どれだけ栄華を極めている者でも、まるで春の夜の夢のように、いずれその勢いは消えていくものなんだよ。どんな存在も永遠に栄えるものなんてのはないんだよ」という考えかた。

あれから、数十年。祇園精舎の鐘の声を何度も聴いてきました。例えば「山一証券」、例えば「ダイエー」、例えば「百貨店のそごう」。ここだけは大丈夫だろうというところが脆くも崩れ去っていく瞬間に幸か不幸か立ち会いました。

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で、つい先日、これに似た感覚を覚えたニュースが飛び込んできました。

あの「トイザらス」が、本拠地のアメリカで、なんと経営破綻したらしいのです。ニュースによると、アメリカのおもちゃ販売大手「トイザらス」が、日本の民事再生法にあたる連邦破産法11条の適用を裁判所に申請して経営破綻したことを明らかにしたとのこと。

インターネット通販などの企業の躍進でそのマーケットシェアを大きく落としたらしいです。たぶんそのインターネット通販の企業というのは「a」が頭文字である企業なんでしょう。負債総額は49億ドル。日本円にして約5,400億円。

ニュースによれば、これはまだアメリカの話であって、日本の同店への影響はないし、アメリカとは財務的には独立している日本の同店への影響はないので、今後とも日本の同店は従来通り営業を続けていくということなのですが、同店(同社)だけに限らず、この「a」が頭につく通販企業は、日本でもかなりの勢いでその存在を膨らませていますから、「日本もやっぱりか」という日が来ないとも限らない。

トイザらスが日本に上陸したのは、今から約30年前の1991年。その圧倒的な存在感は、当時の私から見ても非常に印象的でした。あのキリンの顔が迎えるあの広大な売り場に足を踏み入れた瞬間、結構アメリカを感じたものでした。そう言えば、つい2~3年前、私が住んでいる街のモールの屋上にあったトイザらスが、いつのまにか「ユニクロ」になって、その姿を消してしまってます。

「こんなことになるとはねぇ~」というのが正直な感想ですね。もちろん当時は、インターネットなんて一部のマニアックな世界でしかなかったし。携帯電話だって肩からかけるボックスを持ちながらだったし、当然「スマホ」なんて影も形もなかったわけで。

トイザらスに「今日(こんにち)の時代が来ることを読めなかったの?」って言ってもそれは酷な話。誰も読めなかったよね?こんな時代。

まさに「祇園精舎~~」です。そういう意味では平家物語を書いた作者だけがこの事態を読んでいたことになる?のでしょうか。平家物語の作者は未だ不明らしく、もしかしてもしかしたら、「トイザらス」のこの事実を知っているタイムトラベラーだったりしてね(苦笑)

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