台湾から生まれた?新しいメディアの形
公開日:
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最終更新日:2017/11/22
ビジネス
目まぐるしい変化の幅が大きい今日。それは経済にも政治にもビジネスにも日常的に見られる景色です。そしてその影響が最も色濃く出ているものの一つがメディアというモデルかもしれません。
日本ではないのですが、先日、そんなある印象的な景色を彷彿させるニニュースが発信されていました。
発信場所は台湾。
台湾という国は政治色がいろんな意味で色濃く出る国です。ゆえに、台湾のジャーナリズムはその政治勢力に影響を受けやすく、客観性に欠ける記事が多いという声とともに、自社のポリシーや自社独自の視点で記事にしたりすることも少ないので、台湾ジャーナリズム全般に対する不満の声も絶えず多いとか。
そんな中で注目メディアがあります。それは「stay true」というオンラインのニュースメディア。2014年設立と、その歴史は浅いものの、今後のジャーナリズムを変えるような画期的な試みが試されています。
ペイド・サブスプリクション・モデルがそれ。
同モデルは、一般的には月額いくらという低額を払ってメディアを定期購買するものを指しますが、それならばそれほど珍しいものではありません。今ではよくあるサービス、よくあるモデルとも言えます。
今回のこの台湾のモデルはそれとは少し違っています。
形としては「ペイド・サブスプリクション・モデル」は「ペイド・サブスプリクション・モデル」なのですが、正確に言うと、読者が掲載予定の記事を購入して、その記事が掲載されたときに支払ってそれを読むというもの。
で、もう少し中身を見ると、実はその記事を書く記者や契約ライターが、まず自分達が書きたい、書こうとする「特集記事」を読者(候補)にあたる人たちに提案します。
その提案に対して「それならば読んでみたいかもしれないから、書いてもいいよ。お金払うし!」となれば、めでたくその時点からその記者は、取材をスタートさせて、自費で独自の調査や、人知れずの事実を突き止め、最後に自分の意見や主張や論を張る原稿の執筆に入るという順序です。
つまり「ニュースの、記事の、受注発注システム」と言えるもの。
これは、従来のメディア、従来の記事の順番とまったく逆のスタンスですね。こうなると、メディアと読者がダイレクトに繋がります。そして繋がると同時に、読者がその記事の編集に対して干渉できるという特性を持つことになります。「●●の記事なら読むけど、■■を書くつもりなら読まないと思うよ」ということが成り立つわけです。
この考え方、この概念、ちょっと画期的だと思いませんか?見たいものを作ってくれたら見るよ・・・というもの。ある意味凄く自然だし、ある意味凄くフェアだとも言えます。
そんなメディアがこれからもっともっと増えていきそう。「読裏オンラン」もそんな実験、してみようかな?(苦笑)
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